でもここまで似てるとなんともこう…言いづらいんだがこう……きもちがわるいです。

間違い探しをしろとか言われても、どこにも間違いがないって話だ。

いやまあ、性格は真逆だけどね。


「……えーっと、あーっと、んーっと…春人、じゃない方の、春人クン」


部屋に入ってきた二人の“桜井春人”、そのアンドロイドの方。

を、呼ぼうとしてなんて呼ぼうか迷って結局意味わからん呼び方になったんだけど、呼ばれた本人は自分のことだとわかったらしく。


「……なに」


顔を上げるや否や、冷めた瞳をあたしに向けた。

くっそこんにゃろてめーをここまで運んでやったのはどこの誰だと思ってやがるワタクシだよ。

というイラッ☆と感をひっそり含ませた言い方で。


「……げんきになったみたいであんしんしたよ。とってもね。」

「あっそう。」


全力でハっ倒したい。


「…っていうか」

「あ゛ん?」

「あんた、」

「なんだい」

「まだ居たの。」

「なるほどお前はあたしに喧嘩を売っていると見た。」


あぐらをかいた膝の上でうっかりビキリと指を鳴らしたら春人(本物)が慌てて制止に入りました。