じゃねぇよ。
「生徒会とかマジ勘弁なんすけども」
「冗談やし。朝倉を生徒会に入れるとかもう学校崩壊も同然やん。」
なにそれひどい。
「ってことでお前は学級委員な」
「学級崩壊しそうだが大丈夫か。」
「よしわかった図書委員で。」
お前絶対面倒くさいだけだろ。
まあいいけどね、なんでも。
あたしは机に突っ伏したまま、欠伸をしようと口を開く。
おなか減ったし眠いし、春人のヤツは意味わかんないし。
もう頭が働きませんよーと、全部放り投げようとした、それと同時。
「桜井っ!」
誰の声かわからないけど、でもたしかにそう叫ぶ声が、グラウンドから響いてきた。
苗字を認識した途端、あたしは無意識に顔を上げていた。
窓際のクラスメイトが、響いてきた声に驚いたのか、グラウンドへと顔を向ける。
同じように、あたしも眼下へと視線を投げた。
いつもあたしに駆け寄ってきてたその姿が、黄色い砂の上に横たわってた。
――ガタンッ!


