充電終わったらキスしよう





頬杖をついて、ずーっとグラウンドを眺めていたあたしの頭上に、1年の時から聞いてる声が降ってきた。

まあようするに担任ですよね。持ち上がりなんですよね。

顔を上げたら、担任である鈴木先生、別名(っていうかこっちで呼ばれてるんだけど)スーさんとバッチリ目が合った。

30直前のギリギリ20代。そろそろ哀愁漂う黒縁眼鏡のスーツさんです。
(※ずば抜けたイケメンというわけではないため未来さんのマークからは外れてます。アーメン。)


「…いえ別に楽しくはないです。」

「したら人の話聞こうやー」


どこの方言かいまいち把握してないけどこの人こういう喋り方なんです。いろいろ混ざってるのかもしれないけども。

田舎出身って言ってた。ここも都会ってわけじゃないけど。


「先生の話も楽しくないんです。」

「悪かったなお前よりもギャクセン低くて!」

「いやそれほどでも。」

「褒めよらんし。」


一見クールな人かと思わせて、口を開けばこんなキャラだから生徒からは人気。

よくいじられてます。残念です。


「…まあな。俺の話が面白くないことくらいわかっちょんし。せめて話の内容だけでも聞いて、」

「委員決めてるんですよね、知ってます。」

「なんか俺いま真剣泣きそう。」

「泣かれると困るのでどうぞ教壇へお戻りください。あとその方言ちょっとわかりにくいですどういう意味ですか」

「お前には教えてやらんしね!」


スーさんマジ子供なんじゃね。