「……ホント、あの時ノアが居なかったら、ヤバかったかも。」
「そんな顔してた。」
「ノアが助けてくれたんだよ。」
「俺は何もしてないよ。」
「助けに来てくれたでしょ。」
「それはミャーコが助けてって言ったから。」
「それだけでよかった。」
「…………。」
「それだけであたしはね、救われた。」
「……そっか。」
救われた。
誰かに助けてもらったことは、きっといつまでも覚えている。
あたしは覚えている。
ずっと覚えている。
「……いつもね、助けてくれるのは、いつも、ノアだったよ。」
暗闇に足を取られ、迷い、座り込んでしまって。
もうどうしようもないと、諦めてしまって。
そのまま暗い、その場所に閉じこもってしまいそうになった時。
ドアが開いて。
一筋の光が差し込んでくる。
その先に居るのはいつも……――
「――……ノアだったんだよ……っ」
声が、震えた。


