やるせないな。
悔しいな。
あたしが人間であることを変えられないように、ノアがアンドロイドだということもまた、変えられない事実だ。
「……ミャーコ、続き話そう。」
ノアの声は冷たくなかった。
抑揚がない、なんてこともなく。
ひとりの“人”の、声だった。
「……続き…」
「webはナシ。」
「知ってる。」
思い出話しには、まだ続きがある。
あたしが一番、話したかったこと。
「……お母さんが、倒れたこと、あったね…」
あたしは病み上がりだし、突然の電子音で、何が何だか分からなくなった時。
お母さんがアンドロイドだと確信した時。
誰よりも一番に、助けを求めた人。
「……ノアが、助けてくれたんだよね。」
――『ノア、助けて』
『わかった、助けに行く。』
ノアが言ってくれたあの一言で、どれだけ救われたか。
あたしはあの時初めて、誰かに支えられる心強さを知ったのだ。


