充電終わったらキスしよう





あたしは顔に出ないから、わからないだろうけどね。

……いや、もしかして、ノアならわかっているかもしれない。

それはそれで、なんか悔しい。



――ピピッ。


微かに電子音が聞こえた。

あたしはハッとしてノアを見る。

ノアはそれがわかっていたようにあたしを見ていて、当然、目が合った。


「……今の音、なに?」

「一部機能が停止した音。」


ノアは焦る風でもなく、ごく自然にそう言った。

途端にあたしの脳内はぐるぐる回転し始める。

時間がない。

時間がないのだ。


「……大丈夫、まだ話せるから。」


あたしの不安そうな表情の変化がわかったんだろう。

ノアは落ち着いた声で、あたしを宥める。


「……じゅ、充電はまだ、終わらない?」

「終わらない。終わるかわかんないけど。」

「なにそれ…。」

「もう充電がほとんどできてない。終わった時が最後。」


終わった時。

それはきっと、機能が全停止するから、強制的に、という、ことか。


あぁホント、こんなに人間なのに。

人間じゃない。

ノア。