充電終わったらキスしよう





梅雨が明けて、じりじり暑い夏が来て。

今年の夏は、それはもう、いろいろあった。


「ノアと春人の感動的家族ドラマがあったね。」

「……黒歴史。」

「歴史浅すぎだろ。」

「あんま思い出したくない。」

「なんでよ。」

「……や、ハズイし。」

「どこにもそんな要因はないはずだが。」

「……あんだけ人前で暴露ったの初めてだったから。」

「お前基本無口だからね。」

「嫌いな人の前ではね。」

「そういえばそうだったねそれが当たり前なあたしがアレでアレな感じなんだよね知ってる。」

「……システムに文句言って。」

「無駄な体力は使いたくない派なんで。」

「あっそう。」

「あー、あと誰かに泣きながら抱き着かれる経験もなかったからハズイのね。」

「言うなよあえて。」

「……でもそれで、家族愛的感情が生まれたわけですよねー。」

「…………ん。」


ノアは小さくうなずいた。


“家族愛”


ホントはいいことなんだけどね。なんだろう。

今はちょっと、にくたらしいかな。

でもそんなこと言ってたら、あたしは自分の存在すら憎い。

なんで出会っちゃったんだろうとか、考え始めたらキリがないから。


出会えてよかった。

そう思えるように、もうちょっと話そう。