充電終わったらキスしよう





「……ノアが来てくれなかったらあのまま溺死してた。」

「なにそれ。」

「水たまりに飛び込もうかとさえ。」

「嘘つけ。」

「そんくらいヤケになりかけてたって話だよ。」

「あっそう。」

「ノアが来てくれてよかった。」

「…………。」

「傘をさしかけてくれたのが、ノアでよかった。」

「…………。」

「はい、言わなかったことひとつ言った。」

「……ゲームじゃないんだから。」


ノアはそう言って、愉快そうに笑った。

大笑いじゃないけど。

ひとしきり笑って、ノアは自分の座る床を見つめた。


「……あの日は、ハルが風邪だったから、俺がひとりで仕方なく迎えに行ったけど。」

「……けど?」

「ミャーコ見つけたらね、いつの間にか傘、差しかけてた。」

「……無意識かよ。」

「意識してたらやってないよ。」

「複雑だ。」

「複雑なアンドロイドでごめんネ。」

「棒読みかよ。」

「はい俺も言った。同点ね。」


ゲームじゃないんだからっつったのどっちだよ。


すかさずツッコミを入れてしまうあたしはもう病気なんじゃないかとさえ。

っていうかツッコミスキルがね、上がってる気がするんだよあたし。

ノアと会話するようになってから特にね。