充電終わったらキスしよう





忘れないでいて。

ずっと覚えていて。


だけどそれはもう、叶わない願いだ。


「……うん。」あたしはうなずいた。「じゃあ、思い出話ししよう。」




*****




思い出、なんて言っても、他愛もない日常風景だった。

出会いは最悪だった、と2人とも同意した。


「や、あたしその時ノアのことまったく知らなかったからホント春人かと。」

「俺はもうミャーコのことインプットされてたからね。」

「っていうかお前ももうちょっと考えて下見に来いよって言う。」

「まだいろんな認識浅かったんだからしょうがない。」


桜の季節の頃。

ノアは今より、もっとずっと冷たかった。


「嫌いとまで言われたもんね。」

「事実だったし。」

「サイテー。」

「あの時はまだ完全にアンドロイドだったから。」

「ぶっ倒れるわなんやらかんやらであたしはてんやわんやだった。」

「ハイハイ、ごめんって。」

「誠実さが感じられない。」

「土下座しろって?」

「そこまでは言わないけど。」


ホントそういえば、最初の頃は謎だらけで、いきなりぶっ倒れるわ電子音鳴りまくるわ何がなんだかで、大変だったなあと。