っていうかそもそもあたしがこういうことを考えている時点でなんかおかしい。
違和感しかない。
慣れないことを考えるのはよくないなーと思いながらボールを受け止めたところで、コートの外から誰かに呼ばれた。
「キョウちゃんちょっと!」
呼んでいるのは未来さんで、あたしがボールを投げつつ顔を向けると、ひっきりなしに手招きしてきた。
その表情が必死こいているように見える。
ので、チームメイトに断りを入れてあたしは未来さんの方へと走って向かった。
後ろから「朝倉あああ!!」「朝倉が居ないと勝てる気がしない!!」「キョウちゃんという最終兵器を失った今あたし等に勝ち目なんてないのよ」「死ぬ気で女子を守ってね男子諸君☆」「俺等を盾にしようとかしてんなよ女子!!」とかいうチームメイトのごたごたが聞こえてきたのでなんていうか申し訳ない。
っていうかあたし居なくても勝利目指して頑張れよお前等。
などなど考えながら未来さんとご対面。
「なんすか。何も言わずにドッジしてることへの文句ですか。すんません。」
「ちっげーわよ!なんであたしにいちいちそんなこと言わなきゃなんねーのよあたしはキョウちゃんの保護者か!」
「実にすまんかった。」
「っていうかそんなことどうでもよくて早く!」
言うが早いか、未来さんはあたしの手首をガシッと引っ掴むとそのまま体育館の外へ向かって走り出した。
一瞬つんのめってからあたしもついていく。
「えちょっとなに。なんで外行くの。」
「外は今サッカーやってるでしょ!」
「そうだねサッカーやってるね。」
「春人クンが倒れたって聞いたから!」
春人てめぇまたお前か。


