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まあ好きか嫌いかという白黒二択で分けるとすれば、好きなのかもしれない。
嫌いかと言われたら嫌いじゃないから必然的にそうなるじゃないの。
でも二択に限らなかったらわからん。
別にあたしは(恋愛的な意味で)ノアのことを常に考えているわけでもないし、理由もなく会いたくなることもないし。
声が聴きたくなることもないし、ノアの反応でいちいち感情左右されるようなこともない。
あくまで恋愛的な意味で。
だから未来さんの言ってた“好きってこういうこと”なんつー説明にはほぼ当てはまらないことになる。
未来さんはあたしが鈍感だからとか言うけど、さすがに説明されれば「あーそうかもなー」くらいには思うだろう。
それを思わなかったから違うと思う。
未来さんの言ってた恋愛論に、あたしの心境は当てはまらない。
つまりあたしは恋愛的な意味でノアのことを好きなわけではない。
はずだ。
じゃあ問おう。
自分に問うてみよう。
お母さんが倒れた時、どうしてあたしは一番に、ノアに助けを求めたんだろうか。
いや、それはお母さんがアンドロイドだとわかっていたからかもしれない。
でもたぶん、そうじゃなくてもあたしはきっと、ノアに助けを求めていたに違いない。
お父さんでもなく、泉でもなく、未来さんでもなく春人でもなく、ノアに。
それが“なんでか”と問われたら、あたしは返答に困る。とても。
……という、ここに来てようやく「これ…そういえばラブコメだったね!」と思い出させてくれるシーンの中であたしはドッジをやっているわけだが。
いつまでボールを避け続ければいいんだろうか。(スケットなので本気が出せない)


