平気なフリをしていないとダメだと思った。
そうしないとみんなが心配する。
あたしは現実を認めてしまう。
それは絶対に嫌だった。
認めてしまったら最後、あたしはひとりじゃいられなくなる。
誰かに寄り掛かることしかできなくなってしまう。
そんなカッコ悪いことできないと思った。
ひとりになったときが、怖いと思った。
あたしは心底、弱虫だった。
「……ミャーコ、人はね」
ノアが静かに言葉を紡ぐ。
その言葉は、
「ひとりじゃ生きていけないんだよ」
いつだったか、聞いた記憶があるもので。
「ミャーコは今まで、ひとりで平気だったかもしれない」
「…………っ」
「でも、ひとりじゃ怖くなる時だってあるから」
「…………っ」
「そういう時は、助けを呼んでいいんだよ」
「…………っ」
「あの時みたいに、呼んでいいんだよ」
「…………っ」
「そしたら絶対、誰かが支えてくれるから」
「…………っ」
「俺は絶対に駆けつけるよ」
「だからね、ミャーコ」と、アンドロイドの彼は言う。
「――……ひとりでそんな、頑張らなくていいんだよ」
あたしは声を上げて、泣いた。


