1日目のテストが終わって家に帰ると、今日は仕事が暇だったのか、泉の靴が玄関にあった。
「ただいまー。」
あたしが靴を脱ぎながら言うと、頭上から「お帰りー」と声が降ってきたので顔を上げた。
泉は階段の上からこちらを見下ろしていた。
見下ろすな。降りろ。
「今日早いじゃん。仕事暇だったの。」
「んーまあ暇ってーか、アンドロイド創ってなきゃある意味で暇だよねー」
「研究しろ。」
「えーしてるじゃーん。ミヤコも見ただろーあの本の山」
「埋もれて即死のあの部屋か。埋もれろ。」
「はあー…ウチの妹はなんでこう仕事帰りのお兄様を労わってあげられないかなー」
だからお前を労わったら地球上の全生物に申し訳ないって言ってるだろ。
と言いつつあたしはリビングへと向かう。
リビングのドアを開けると、キッチンで夕飯の支度をしていたお母さんがひょっこり顔を出した。
「あら、おかえりー。テストどうだった?」
あたしは鞄をソファの下に置いて、ソファの真ん中に腰掛ける。
「えーっと……まあ……普通。」
「うわーなにミヤコ、テスト最悪だったんだーやべーウケるー」
「黙れクソ兄貴そして死ね。」
「ひでー憐みの瞳を向けずに笑ってあげた俺の優しさがどうしてわかんないかなー」
「わかってたまるか。」
「え!ちょっと京、ホントに最悪だったの?」
お母さんがエプロンで手を拭きながらあたしに駆け寄ってくる。


