充電終わったらキスしよう





あーうんでもどうでもいいよとても。

未来さんが飽きるまで勝手にやってればいいと思うよ。

あたしは朝っぱらからゴーイングマイウェイな未来にくるりと背を向けて、ため息と同時に歩き出す。

昇降口にはまだまだたくさんの生徒が「おはよー」とか「ばいばーい」とか言い合っている。

おい待て誰だ帰ろうとしてるの。

どーせどこぞのDQNだろコノヤロウ。


「あ、ちょっとキョウちゃん、お待ち!」

「断る。」

「エサあげるから待て!」

「あたしは犬か」

「ご主人サマって呼んでね!」

「死ねばいいと思います。」


未来の言葉を全力で一蹴し、一段飛ばしで階段を上る。

それでも未来は纏わりついてくるわけで。

あたしの横に並んで、にやにや顔でこちらを覗き込んでくる。

嗚呼今ここにパイがあればいいのに(※ただしパイ投げ用に限る)。


「で?で?なんて理由で喧嘩したの?」

「だから喧嘩してないって」

「じゃあなんで春人クンキョウちゃんに挨拶もしないのよー」

「それはこちらのセリフです。」


心当たりはまったくない。

…いやもしかしたらあたしの態度があまりにも冷たすぎたのかもしれないけどでもあたしは中学の頃のまんまだし春人もそれわかってると思ってたから全然気にしてなかったんだけどやっぱりそれのせいなのかそうなのかそうなんだなごめん。