…とは言いつつもまあ、やっぱり学校楽しいなっていうか。
あたしは女子に抱き着かれたままちょっと笑う。
いつもの日常。
変わらない日常。
楽しすぎてなんだか、少しだけ、むなしい。
――ガラッ!
後ろの方で勢いよく教室のドアが開いた。
あたしはまだドア付近に居たので、反射的に振り向いた。
ドアを開けたのは、お久しぶりのご登場である、
「……未来さんじゃないっすか。」
我が親友……いや気持ち悪いね、悪友って言おう、我が悪友、未来さん。
未来さんはクラスメイトに群がられている(?)あたしを見つけると、つかつかと一直線に、そりゃもう迷い道のない一方通行だとでもいうように歩み寄ってきた。
その威圧感からかなんなのか、クラスメイトも未来さんが通る道を避けて行く。
コイツただモンじゃねぇ的な。
――ガシッ!
歩み寄ってきた未来さんは、「お久しぶり」と言おうとしたあたしの「おひさ」まで聞くか聞かないかのところで、あたしの腕を掴んだ。
凄まじい力で掴んだ。
さすがのあたしも若干の驚きを隠せない。
地味に痛い。
「……ちょっと来て。」
未来さんは低い声でそう言うと、あたしの腕をグイグイ引っ張った。
何が何だかわからないあたしは、とりあえず未来さんが何かにお怒りのようだということだけは理解して、つんのめりながら未来さんに引っ張られていった。
教室を出る間際、振り返った教室の中から、きょとんとしたクラスメイトの視線があたしと未来を眺めていた。


