久しぶりに登校した学校は、数日前とまったく変わってなくてなんか安心した。
いや数日の間で変わってもらっちゃ困るけど。
あたしが教室に入るや否や、すでに登校していたクラスメイトたちが一斉にこちらを向いた。
なんだ、どうした。
「……おい、お嬢が来たぞ」
「……久しぶりのお姉様……」
「お嬢だ…」
「お姉様……」
「元気になってよかtt「病み上がりに飛びつこうとかしてんなよお前等。」
容赦なくあたしに飛びつこうとしていたすぐ傍のJKを押し戻す。
っていうか女子ならまだしも男子までやろうとかしてんな。
受け付けてない。受け付けてないぞ。
一応あたしも女子だからな!
……とは思ったけど、まあ。
「……心配かけてたならすんませんでした。元気になりました。」
ペコリと頭を下げておく。
今度こそ容赦なく女子軍団が飛びついてきたのでなんかもう勝手にしてください。
「よかったー!キョウちゃん居なくて教室ホントむなしかったのー!」
「未来もちょっと元気なかったしー!」
「やっぱ朝倉が居ねぇと調子出ねーよな!」
「いやー朝倉の存在のありがたさを知った数日間だったな」
「ってことで誰か一発殴られて来い」
「意味が分からない!」
「よしお前が逝け!」
「なんで俺!?」
「ちょっと男子ー!」
「キョウちゃんまだ病み上がりなんだから!」
「せめて蹴りくらいにしてあげなさいよ!」
「お前等あたしを労わるのかいじるのかどっちかにしろよ。」