充電終わったらキスしよう





ノアみたいにコンセント式ではなく、かと言って弥生さんみたいな自然を使った充電方法でもないのだとしたら。

何があるんだ。


「……電池」ノアがふと思い立ったように口を開いた。「かもしれない。」

「…電池?」あたしは復唱する。「電池って、それノアと同じような充電なんじゃないの。」

「うん。俺も似たようなもの。でもたぶん、この人に“充電機能”はついてない。」

「……充電機能がないアンドロイドもあるわけ?」


ノアは後ろにあった流しに寄り掛かる。

そして小さく、首を縦に振った。


「ミャーコはもしかしたら、アンドロイドの1号は、俺だと思ってるんじゃないの?」

「……そう、かもしれない。」


だってあたしが初めてアンドロイドの存在を知ったのが、ノアだったから。

あたしが素直にうなずくと、ノアは少し瞼を伏せてから頭を振った。否定のしるしだ。


「残念ながら、俺は1号じゃない。」

「……じゃあ、ノアの前にもアンドロイドが作られてたってこと…」

「うん。でも、俺とか弥生さんみたいに、ここまで“人間”として生活してるアンドロイドは、俺が作られる前のものになると、極端に少ない。」

「……なんで。」

「理由はひとつ。充電機能がないから。」


アンドロイドが人として動くために、一番重要なものは、充電。

人がご飯を食べて生きて行くように、アンドロイドは、充電をして生きて行く必要があった。

それがお母さんにはない。

つまり。



「……この人は、旧式のアンドロイドなんだ。」



お母さんは、ノアが作られる前からずっと、アンドロイドだったのだ。