そんなあたしの心境を知ってか知らずか、「そうよねーもう17歳だものねー」と、お母さんは愉快そうに言った。
微笑みを浮かべていたはずの顔は、すでにニヤニヤ顔へと戻っていた。
その笑い方は頼むからクソ兄貴だけにしてほしい。殴りたい。
本能的に殴りたい。
「京も17歳かあー早いよねぇ」
「いやまだたったの17ですよ奥さん。」
「なに言ってんの。今が華でしょ、今が一番楽しい時期でしょうよ」
「17年間あたしの基本が変わってないからわからない。」
「いい加減彼氏の一人や二人は作りなさいよ。そしてお母さんに紹介して!」
「だが断る。」
っていうか彼氏の一人や二人ってそれ若干二股っぽく聞こえるからやめていただきたいよマイマザー。
「あ、っていうか京」
「なんでしょう。」
「彼氏にするなら春人くんにしなさいよー」
「…………。いやアイツはあたしの中で彼氏っていうかもはや家族的な位置に君臨しているんだが大丈夫か?」
「ほらほら、最近ちょっと大人っぽくなってきたじゃないあの子!昼に来たときだって雰囲気変わってたし~」
今日の昼間に来たのは春人じゃなくてノアという身代わりのアンドロイドなんだよお母様!とか言えない。死んでも言えない。
そもそもヤツはあたしの中ではすでに恋愛対象どころか家族の域に居るからね。むしろあたしが保護者的な立ち位置に来ちゃってるからね。もうなんかいろいろと手遅れな気がするね。


