「……っていうか、お前はなにゆえうちに来た。」
いろいろと言い返したい気がしないでもないけどここで言い返すと埒が明かない予感しかしなかったのでとりあえず今一番聞きたい質問を投げてみた。
ノアは立てた膝に軽く頬杖をついて、こちらも見ずに答える。
「ハルが心配してたから。」
「春人が?」
「うん。」
「だからノアがうちに来たと。」
「うん。」
あくまで春人が心配していたと言いたいのか。
まあノアだしね。
あたしのことを心配するわけないね。
っていうか心配されたらされたで気持ち悪いね。
それはそれでシステムに何か問題が起きたってことになるから一大事だね。ダメだね。
いや別に心配してほしいわけじゃない。
「……あ、春人、自分が来たがらなかった?」
「来たがったよ。」
「止めたのか。」
「ハルはまだ予防接種受けてない。」
「よく止められたなお前。」
「俺が代わりに行くからって言ったら渋々ね。」
渋々、ということは、今頃春人は家でそわそわしているところだろう。
というか、春人もノアもなんかホント、家族みたいになってるよなーと思う。
未来と弥生さんもだけど、アンドロイドっていうヤツは、ここまで“人間”になれるもんなんだなあとか。
ね。


