充電終わったらキスしよう





そういえば柄にもなく我が父上まで部屋を覗きにくる始末ですよ。

あたしが寝てる時を狙いたいのはやまやまらしいのだが、残念ながらあたしが起きているときに来ることが多いので、あたしと目が合うと「なんだ起きてたのか…」という表情をしながらも「…風邪は大丈夫か?」と聞いてくるのがなんか面白い。

そんであたしが「大丈夫だ問題ない。」つって答えると「そうかそうか。京が早く良くなってくれないと、母さんの手伝いを全部父さんがしなきゃならないから大変なんだ!早く良くなるんだぞ京!」とかなんっか回りくどい励まし方するからさすが我が父上だなと。

まあ、あたしが予想外にも女子力皆無な娘に育ったもんだからお父さんは特にあたしの扱いに困っていることもないっぽいけど、こういう事態はやっぱりちょっと戸惑うらしい。

微笑ましいと言えば微笑ましいっすね。


そんなこんなでヒマです。

休日はよく1日を睡眠に費やすほど眠ることが何より大事だと思っているミヤコさんですが、さすがに2日ぶっ続けで寝てるといい加減ヒマになってくるよね。

特に今日は昨日、一昨日よりも楽になってきたからなおさらね。

ヒマだよね。

久しぶりにゲームでもしようかなー…あーでもあのゲームクリアしたしなー…2週目行こうかなー…別にやり込みゲーでもないけど…あでもアレって引き継げたっけー…引き継げなかった気がする……めんどくさいやめよう。

じゃあ教科書でも開いてみるかー…あーでも教科書取りに起きるのがダルイわー…っつーかどこまで進んだかわかんねーし…未来さんにでも聞くか…いや未来さんが授業真面目に聞いてるとも思えない…人のこと言えなかったごめん忘れてくれ……やめようめんどくさい。


という具合にだいたいめんどくさいのでやっぱり寝ることにした。

右を下にして布団にもぐりこみ、睡魔さんとお友達になろうと目を閉じる。

が、その直後。


――コンコン


部屋のドアが再びノックされた。