充電終わったらキスしよう






*****




そうして見つかった指輪を持って、スーさんは学校を飛び出していった。

出て行く間際、スーさんは照れ隠しかなんなのか眉をひそめて、


『お前等ホントは俺のこと大好きだろ』


と言った。

ので、みんなは声をそろえて『はあ!?』とブーイングである。


『調子乗んな!!』

『指輪探してやっただけありがたく思え!!』

『あたしとかほこりまみれになったんだからね!!』

『信じらんない!!』

『っつーかさっさと行け!!』

『リア充末永く爆発しろ!!』

『勝手に幸せになってろ!!』


そうやって、みんなしてスーさんの背中を押すもんだから。

スーさんは大爆笑していた。


『はいはいがんばってきますー』


笑いながらそう言って、あたし等に背を向けて走って行くスーさんに、最後の最後でみんな我慢ならなくなったのか、

『スーさんがんばれ!!』

『マジがんばれ!!』

とか結局素直に声援を送っていたので、もうホント、お前等スーさん大好きすぎだろ。

あたしもか。


藍さんもね、アナタのことが大好きらしいですよ、スーさん。


心の中でそう唱え、あたしは、真っ暗になった空を見上げた。