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そうして見つかった指輪を持って、スーさんは学校を飛び出していった。
出て行く間際、スーさんは照れ隠しかなんなのか眉をひそめて、
『お前等ホントは俺のこと大好きだろ』
と言った。
ので、みんなは声をそろえて『はあ!?』とブーイングである。
『調子乗んな!!』
『指輪探してやっただけありがたく思え!!』
『あたしとかほこりまみれになったんだからね!!』
『信じらんない!!』
『っつーかさっさと行け!!』
『リア充末永く爆発しろ!!』
『勝手に幸せになってろ!!』
そうやって、みんなしてスーさんの背中を押すもんだから。
スーさんは大爆笑していた。
『はいはいがんばってきますー』
笑いながらそう言って、あたし等に背を向けて走って行くスーさんに、最後の最後でみんな我慢ならなくなったのか、
『スーさんがんばれ!!』
『マジがんばれ!!』
とか結局素直に声援を送っていたので、もうホント、お前等スーさん大好きすぎだろ。
あたしもか。
藍さんもね、アナタのことが大好きらしいですよ、スーさん。
心の中でそう唱え、あたしは、真っ暗になった空を見上げた。


