「……ここで、こんな風に座って、お話しているときに、ふと、尋ねてみたのです」
「…………。」
「人は死んだら、どうなるんでしょう、と」
「…………。」
「鈴木さん、とても考えてくださって、少しだけ恥ずかしそうに、“たぶん、天国に行くんだと思います”って、言ってくださって」
あぁ、スーさんらしい。
「わたしはある程度常識の知識が入っているので、人が亡くなったら灰になってしまうのだということは、知っていたんです」
「…………。」
「ですから、鈴木さんはてっきり、そう答えるのだと思っていました」
「…………。」
「でも違ったんです」
「…………。」
「天国に行くと、天国に行って幸せに暮らして、満足したらまた生まれ変わるんだと……そう言ってくれたんです」
「…………。」
「わたしが欲しかった言葉は、きっとこれなんじゃないかって、その時思ったんです」
「…………。」
「どんな常識の知識でもなくて、どんな科学のお話でもなくて、そういう、おとぎ話のような、お話が、してほしかったんですね」
藍さんはそこで、くすっと笑った。
「でも、鈴木さん、その後に慌てて、“ここ日本だから浄土なんたらとかあってもしかしたら天国じゃなくて極楽かもしれませんすいません!”って……もうわたし、おかしくて」
どこまでもスーさんらしい話だと思った。


