充電終わったらキスしよう





「……まあなんにせよ、そういうことなので、あたしはもうアンドロイドの扱いになれてるって言ったら失礼ですけど、慣れてるんです。」

「そうなのですか……」

「でも水力発電は初見です。ノアは携帯式だし、弥生さんは太陽光なので。」

「ノアさん便利そうですね…」

「買って数年経った古い携帯並みに充電すぐ切れるんであんま意味ないですね。」

「それは大変です…!」


藍さんは少しだけいつものような顔をして、会話を交わす。

けれどすぐに、また下を向いてしまった。

足元を鳩が通る。

あたしはそれをまた、目で追いかける。


「……あの、わたしがアンドロイドだと、いつ気が付きましたか…?」

「さっきです。」

「さっきですか!?」

「まあ、時々気になる節はあったんですけどね、確証がなくて。でもさっき、藍さんが倒れた時にハッとして。」

「ハッと……」

「うちのノアがよく倒れるんで、なんか思い出して。そのあと駆け寄って触った時の藍さんの体温。発熱してるみたいなのに、ものすごく冷たい。」

「……人間じゃありえないですもんね…」

「そこで、なるほどって思ったんです。」

「……すみません、ご迷惑をおかけしてしまって…」

「いえいえとんでも。」


慣れてますし。

あたしはそう言って、微かに充電完了の音が聞こえてきたのを見計らい、チューブを水から取り上げた。

藍さんは困ったように笑って、「本当に、慣れていらっしゃるんですね」と言った。