充電終わったらキスしよう





「…お前等はさっさとプリントをやれ!!」


持っていた文庫本ではなく、ちゃっかり生徒名簿でクラスメイトの頭を叩いてるスーさんマジぬかりねぇ。

ちなみにあたしはすでにプリントなど終わらせているので問題ない。


「いやだって気になるじゃないっすか!!」

「まさかあのスーさんが読書してるとか悪夢という名の何ものでもなくないっすか!?」

「俺だって本くらい読むわ!!」


「っていうかセンセーなんの本読んでるんですかー?」と聞いたのは未来さんである。

「教えん」と即答するのはスーさんである。


「えーいいじゃないですかーいい本なら布教しましょうよー」

「お前に教えたところで読むとは思えんけどな」

「テヘペロッ☆」

「っつーかアレだな、スーさんって活字読めたんだな」

「ふりがな振ってる本しか読めないと思ってたわ」

「俺も俺も」

「ちょっと男子ー!」

「さすがに失礼だと思うー!」

「ふりがな振ってる本じゃなくてひらがなしかない本しか読めないに決まってるじゃない!」

「女子の方がレベル上だった!!」

「上すぎて泣いた」

「お前等は俺をなんだと思っている……?」


どうでもいいからさっさと補習してろキサマ等!!と教卓をバンバン叩いて怒ってるスーさんに、みんなはぎゃははこわーいとか言いながら机に舞い戻って行く。

あたしも自分の席に戻って、いつものように座ってから寝る準備に入る。