「っていうか長谷川さんとどうやって知り合ったんですか?」
「聞くのか…あえてそれ聞くのか…!」
「じゃあどんなふうに知り合ったんですか?」
「言葉選び変えただけでまったく同じ質問やん!!」
「じゃあどうやって物貸し合うまで仲良くなったんですか。」
「お前は浜田か!!」
「未来さんよりはうざくないっすよ。」
「それもそうやな……」
今ここに未来さんが居なくてホント良かった。
「まあ別に答えたくないならいいんですけどね、そこまで興味ないですし。」
「なら最初から聞くなや……」
「ただすげぇ気になっただけで。」
「しんけん興味あるやないかい!!」
「だって今までスーさん非リア充だったじゃないですか。それがいきなりリア充になってるってちょっとなにそれ解せぬ。」
「お前が解せようが解せまいがどうでもいいわ」
「…………。じゃあ未来さんに、」
「わかった話す!!話すけんそれだけはやめろ!!」
未来さんてばそうとうスーさんに嫌われているご様子で。
まあわからんこともない。
未来さんはこういう話になると魔物の如く食いついてくるんでね。あたしもだいぶ被害に遭いましたからね。特に今年の春とかね。
校内中走り回って未来さんから逃げたのはいい思い出。
スーさんは教卓に突っ伏すような恰好で顔だけ持ち上げると、諦めたようにため息をついた。


