というわけで職員室まで案内して、スーさんを呼んでもらい、顔を合わせた途端に、この駐車場まで連行されたという。
しかも連行された直後にスーさんから「朝倉頼む!」と両手を合わせて拝まれる始末。
厄日か。
あたしは今日厄日なのか。
と、言ったところで話に戻る。
「で、どちら様なんです?」
スーさんがずっと黙っているので、あたしはもう一度尋ねてみる。
すると、状況が把握できていなかった女性が、おずおずと頭を下げてきた。
「あ、あの…わたし、長谷川藍(はせがわあい)と申します」
「長谷川……ということは妹さんとかではないと。」
「はい!特に血縁関係はございません!」
いやそんなハキハキ言われても困る。
「……じゃあ、やっぱりアレなんです?」
「アレ、といいますと…?」
「鈴木のスーさんの彼女さんなんです?」
「違うわ!!」
あたしの言葉にいち早く反応したのは今の今まで黙り込んでいたスーさんだった。
勢いよく否定されたので更に怪しく思えてくるっていう。
「……へえ違うんですかそうですか。」
「くっそ…くっそ…!浜田に黙ってもらっても朝倉がこれやけん意味なかった…!」
「未来さんほどうざくないのは感謝してください。」
「誰がするか!!」


