リビングを一通り片付け終わると洗濯機の終わる音が聞こえてきた。
開けっ放しにしていたドアを潜って出ると、玄関で泉がなんかしてた。
リビングに来ないなもしや逃げたのかアイツと思ってたらこんなところに居たのかと。
「泉何してんの?」
「んー?玄関片付けといた方がいいと思ってさー」
あたしはそんなことまったく考えてなかったのでイイトコ持ってかれた感じでまたイラッと。
たしかに玄関は靴が出しっ放しで、気になる人は気になるんだろうなとは思う。
お客さんが来るとなると、一番に見るのは玄関だから、玄関は一番に綺麗にしてなきゃならなかった。
あたしとしたことが。
玄関に座り込んで靴を片付けていた泉は、立ち上がるとそのままマットを持ち上げてこちらを向いた。
「ミヤコー洗濯機終わったっしょー?」
「……終わったけども。」
「んじゃこれも洗っといてー今日天気いいしついでに布団も干すかー」
主婦か!!
お前はいつから主婦になったんだ!!
あたし以上に主婦力アップしてないかお前何があったし!!
とか唖然としているあたしにマットを手渡してから(というか両手に持たされたんだけど)、そのままランドリーへ入っていった泉。
解せぬ……心底解せぬ!!
あたしはマットを持ったままランドリーへと駆け込む。
すでに洗濯機の中の洗濯物は取り出されていて、兄貴は洗濯籠を抱えるところだった。


