「…えっと、それでちょっと言い合いになって……」
「ほんで、最終的にノアクンが“家族じゃないから”発言して、アンタがキレたと…」
「……はい…」
再び落ち込みだした我が後輩。
怒っていたのが覚めてくると今度はものすごい落ち込むよね、ワカルワカル。
弥生さんは頬杖をついたまま「んー」と唸るような声で言ったあと、
「…まあノアクンの気持ちがわからんこともないかなあ、ウチは」
どういう喧嘩の経緯かは深く聞かなかったけど、弥生さんはそう言った。
「ノアクンがどういうタイミングでそう言ったんかは聞かんけど、そう言いたくなるようなことをアンタが言うたんやと思うで」
「……そうなんですかね…」
「ウチもアンドロイドやからなあ、家族っちゅーもんにたまに考えさせられんねんなあ」
「え、アナタあたし等のこと考えてらっしゃるの…?チャーハン丸焦げにするのに…?」
すぱーんっ。
未来さんは本日も弥生さんにブッ叩かれる運命にあるようで。
「…で、ウチはこういう風に未来をブッ叩いたりしてるわけやけど、それはウチがもう“弥生”やからやねん」
「…………?」
「えーっと、せやからな?アンタは春人クン本人で、その身代わりとしてノアクンが作られたわけやろ?ウチも似たようなもんやけどな、決定的にアンタと違うのは、ウチは身代わりやけど、もうウチはウチしかおらへんいうことやねん」
「…………?」
「……すみません、弥生さん。コイツ理解力が乏しいのでもうちょっと砕けた説明をお願いできますか。」
頭上にクエスチョンマークしか浮かんでいない春人がなんか可哀想になってきたのであたしが弁解すると、弥生さんは苦笑を浮かべた。


