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昼ごはんを食べてからここへ来たかくかくしかじかの事情を話すと、一番に驚いたのは未来さんだった。
「春人クンとノアクンも喧嘩するのね!」
「はい、たまに……」
「ノアクンはアンドロイドだから喧嘩とかしないんだと思ってたー」
常日頃から弥生さんと喧嘩してるの誰だよおい。
「んー…それどういう理由で喧嘩なったん?」
未来さんの隣に足を組んで座っていた弥生さんが、足を組んだ上に頬杖をついて問いかける。
あたしもそれを聴きたかったので、ちょうどいいやと思いつつ横に座る春人へと顔を向けた。
いまだに箱ティッシュを抱えたまま座る春人は、「えーっと……」と口ごもる。どうやらここに来て頭が冷えてきたのか喧嘩の内容までをも忘れてしまったようだ。さすがである。
「えーっと……夏休みの課題をしたくて、でもひとりだとほとんど進まないから、ノアも一緒に図書館に行ってくれないかなと思って誘ったら、断られて…」
「どんな理由で断られたん?」
「えっと……“俺はあんたと同じ顔だからムリ”って言われました…」
言いそう言いそう。
「だから俺が、“じゃあ双子だって言えばいいじゃん”って言ったら、“あんた生まれたとき2人居たの。居なかったでしょ。世間はそれ知ってるの。だからムリ。”って…」
あーうんアイツなら言うよねそういうこと。
理屈ばっかこねやがってあのヘタレロイドめ。


