お姉ちゃんのフリをして騙していたかもしれないあの人に、お前はさっきなんて言った。
“偽物(アンドロイド)のクセに”
って、言ったよな。
ムカついたわ。心底ムカついたわ。
あたしがムカついていいところじゃないかもしれないけどね、でもなんか無性に腹が立ったわ。
お姉ちゃんでもなんでもない人かもしれない。
騙していたかもしれない。
でも、仮にもさあ。
息をして、動いてて、生きてる“人”に言っていいことじゃないよ。
怒ってたからって、それでも未来が、誰かに向かってそんなこと言うところなんて、あたしは見たくなかったよ。
だから、“今”のお前は大嫌いだ。
「……――未来ッ!!」
無我夢中で走る。
目の前に迫ったその背中に手を伸ばす。
制服を掴んで、思い切り引っ張った。
「…………ッ!!」
突然逆方向に引っ張られた未来はそのままドッと倒れ込む。
あたしはその上に馬乗りになり、未来の襟首を掴み上げた。


