そっからはもうなんていうか、なんだ。修学旅行並みの騒がしさだった。
買ってきたお菓子を食い漁るわ爆笑するわバカ話するわ爆笑するわ枕投げするわ爆笑するわ……簡単に言って爆笑しかしてなかった。
女子2人で泊まったとして普通ここまで騒げるだろうか。
女子4人とかならまだしも2人で枕投げするのかフツー。しなさそうな気しかしないんだがどうなんだろうか。
いや、そもそもフツーのJKがお泊り会的なことをしたら絶対に恋バナ的アレが入ってくると思うんだけどあたし等どうなの。皆無なの。
って話をしたら未来さん曰く、
「だってキョウちゃんと恋バナしたところで全然恋バナになんないじゃん」
らしい。
さすが未来さんわかってらっしゃる。
そもそもあたしに恋愛経験がないので恋バナしようにもできない。別に泣いてない。
でも未来さんはそんなことまったく気にもしていなかったようで、
「ってかね、別に恋バナしてる時が楽しいんじゃなくて、気の合う友達と話してるっていう、それが一番楽しいわけよ」
って言ってた。
なるほど、つまり遠回しにあたしのことを気の合う友達だと言っているわけだなそうかそうか。いや別にうれしいとか思ってないしマジで。
まあでもわかる気がする。
あたしも未来とこうやってバカ話したりしてる時が一番楽しいんだわ。歪みなく。
なんていうか、気の合う友達っていうのは、“友達になろう!”っつってなれるようなもんじゃなくて、“気がついたらなんか一緒に居たわ”みたいなノリだと思う。
1年の時に教育合宿で同室になったから一緒に居るわけじゃなくて、たぶんあの時同室にならなかったとしても、たぶんあたしは未来と一緒に居ることになってたはず。
そういうもんだと思う。
一生付き合って行ける友達とかって。


