っていうか泊めてもらう分際だしって自分で言っちゃってる辺り一応は遠慮の気持ちがあるらしい未来さん。
お前にもまだそんな常識が残っていたんだなと若干感動の涙を流したいキョウちゃんであります。割りと本気である。
「ねえねえキョウちゃんちってさあ、化粧落としある?忘れちゃったんだけど」
「ないよ。」
「はあ!?」
「あるわけないじゃん、あたしも母上も化粧しないですし。」
「どんだけ素肌ふつくしいのアナタ方……お願いだから爆発してほしい……」
「牛乳石鹸ならあるよ。」
「そんなんで化粧落とせたら今の質問してねーわよ。」
「それもそうだわ。」
「じゃあさ、汗拭きシートとかファッション雑誌とか漫画とかアクセとか、ないよね?」
「うん。ない。あ、少年漫画とかならあるよ。」
「あんたが女として終わってることは承知してるはずだったけどここまでとは思わなかったわ。女の風上にも置けないわね、むしろ風下にさえ行けない段階。」
「存じております。」
未来さんは「はあああ……」と盛大なため息をつき、道の途中にあったコンビニに入った。
自然、あたしもついていく形になるわけで、2人でコンビニのドアを潜る。
未来さんが真っ先に向かったのは、日常用品が置いてある棚だった。
「えーっと、化粧落としに汗拭きシート、あと歯ブラシ?それからシャンプーとコンディショナーとか…………旅行用で足りるかな。」
「お前どんだけウチに居座るつもりなんだ。」


