充電終わったらキスしよう





「…たぶん、弥生は結構ムリしてたと思うよ」

「ムリ?」

「太陽光発電タイプのアンドロイドは、充電器経由の充電が必要ないっていうメリットと、太陽光がない時は充電できないっていうデメリットがあるから。この梅雨時期にムリな運動…まあ、仕事っていうのを始めたのがよくなかったんだと思う」


『お姉ちゃん、何気楽しそうなの』


つい数時間前に、未来がそんなことを言っていた記憶がある。

弥生さんのアンドロイドは、本当に楽しんで仕事をしていたのか。

本当の弥生さんの家族に不安と心配をかけないために、ムリをして仕事をしていたのではないか。

きっと雨も苦手だったはずだ。

その雨の中を歩いてバイトの面接をいくつも受け、太陽光の当たらない梅雨時期に仕事を見つけてしまった。

でも、誰にも言えないから、頑張りすぎていたんじゃないだろうか。


「……頑張りすぎると悪いって、アンドロイドも人間も同じなんだ…」

「アンドロイドは表に疲労が現れない分、わかってもらいにくいっていうのがあるから」

「やっぱ疲れるの?」

「人間で言う疲れるっていう感覚と違うかもしれないけど、充電を使うから、感覚が鈍ってくる」


「アンドロイドも大変ね。」というと、「わかったなら労わってね。」と返されたので断っておいた。


弥生さんのアンドロイドが太陽光発電タイプだということは理解した。

けれどあたしにはまだ、わからないことがある。


「……なんで弥生さんは、アンドロイドとしてまで生きてなきゃならなかったんだろうね」