お言葉に甘えてお風呂を借りたあと、用意されていた服を着て(例の如く春人の服です)廊下に出た。
何気なくあたしが歩いてきた廊下を見やると、びちゃびちゃと水が落ちまくっていた廊下は綺麗に掃除されていた。
アイツ…なかなかやりおる。
と感心しながらリビングへ向かう。
ドアを開けると、ソファに同じ顔が並んでていつかもあったようにまた笑いそうになって必死に耐えた。
でも片方は別人みたいに冷めた顔してるから、やっぱ外見同じにしても違うところは違うんだよなーって思ったりもしたり。
しかもその冷めた顔してる方はいつの間にか尻尾生やしてますからね。確実に違いますね。
あ、尻尾っていうのは単に充電器のコードがそう見えるってだけの話であってってやめよう自分ちょっと黙れ。
「…なに、ノア充電切れ?」
「あ、はい。冷たい水を長時間浴びると、充電消費するんです」
「へえー。」
「誰かさんが水ぶっかけてきたから。」
「遠回しに謝罪を促されると心の底から謝りたくなくなってくるけどごめん。」
「…別にいいけど。」
言いながらノアはソファの上に足を上げて、体育座りみたいな恰好をして、腕に顎を乗せた。
目線は、電源の入っていないテレビの方向だった。
「……寒いと体温が下がるのはアンドロイドも同じ。それを風呂とかで温められるのが人間、自分の充電を消費してしか温められないのがアンドロイド。だから寒いと、充電消費率高いから覚えといてね、ミャーコ。」
「…りょーかい。」
アンドロイドは、寒いのが苦手なのか。


