意味不明な持論を語り始める思考回路を停止させ、軽く額を押さえて頭を振る。
その間に、未来はあたしの一歩前へ前進。
さっきからゲホゴホへっくしを繰り返していた春人が、近づいた未来に気が付いてずずっと鼻をすすった。
「…は、はりめまひて…っ」
「初めまして。それより呂律回ってないけど大丈夫か?」
「だ、大丈夫れす……ずずーっ」
「あらそう。」
お前そこは気遣えよ。
「…あ、もしかしてキョウちゃん先輩の…」
「友人(仮)の未来ちゃんですどうぞよろしく!」
友人カッコ仮カッコ閉じるってなんだよお前ちょっと傷ついたじゃねぇか。
「未来先輩ですね!俺今年からこの高校に入った、春人って言います!よろしくお願いします!」
「はいはい春人クンね、よろしくー……チッ、近くで見ると更に美少年だわ…」
「は、はい…?」
「こんな美少年がキョウコの彼氏なわけがない。」
「…………。えぇッ!?」
それはこちらのセリフである。


