充電終わったらキスしよう





あたしは若干スピーカーを離し気味にしつつ、「あのー」と。


「あのー弥生さん、」

『なんやねん!!ってアレなんか声ちゃうくね!?ちゃうよな!?アレ!?』

「すみませんあたしですミヤコです」

『ミヤコ!?ってダレや!?』

「…………。キョウちゃんです。」

『あああー!!キョウちゃんか!!』


そろそろ本気で改名したくなってきた泣きたい。


『キョウちゃんかキョウちゃんやったんか!え、いつから!?いつからキョウちゃんに代わってたん!?』

「…………。今です。」

『……なるほどちょっと前からやねんな。ええねん別に気ィ使わんでええねんキョウちゃんウチが勝手に怒鳴ってただけやからスルーしてくれてたらそれでええねん』

「あたしのスルースキルが足りてなくてすんません。」

『いや、気にせんとー。あ、っちゅーかホンマありがとうなあキョウちゃん』

「いえいえあたしは何も。」

『おかげで助かったわあ。ウチそろそろ本気で引きこもるとこやったわ』


なるほど今日も面接ダメだったんだなこの人っていうのがダダ漏れな雰囲気である。

だってほら、ね。この人コンビニの袋(酒入り)を持って行ってたんだし、ね。


「…お役にたてて光栄です。」

『やーもうホンマおおきに!泉にもよろしく言うとってなあ』

「弥生さんが言えばいいんじゃないですか」

『言えるかド阿呆。ウチがアイツにそんなん言うたら気持ち悪いわ。主にウチが』

「…………はあ。そうですか。」


「じゃあまあ言っときます」と返事したら、弥生さんは『よろしゅー。あ、それと名前すぐに気づかんとごめんなあ』とだけ言ってから通話を切った。

馴染めあたしの本名。