充電終わったらキスしよう





っていうか泉のヤツは一体弥生さんに何をしでかしたんだろうか。

この間は『まあ泉にはいろいろ支えてもらったし』って弥生さんが言ってたような記憶があるけど気のせいだったんだろうか。

それともやっぱりだいぶ昔の話と言えど元カレに今頼るというのが嫌なんだろうか。

まあどちらにしても弥生さんはウチのクソ兄貴に頼るというのがとてつもなくプライドを傷つけるらしいことはわかる。

もしウチのムカつく他何も持ちえていないお兄様が何かしでかしていたんなら全力でスライディング土下座をしたい所存であります。


弥生さんはひとりで「うんうん」と自分を納得させるように二度うなずいてから、あたしへと向き直る。


「…ほんなら頼むわあ、キョウちゃん」

「あ、はい、了解です。」

「おおきになあ」


「んじゃ、そろそろウチは面接行ってくるわ」と右手を持ち上げて去って行く弥生さんの背中を見送る。

雨に霞んで見えなくなった弥生さんの姿をふと思い出してハッとする。

おい…そういえばあの人…片手にコンビニのビニール袋(お酒入り)持ってなかったか……。

どんだけ自由人なんだろうまったくもうお姉様ったら。


笑えねえ。



「……あの人ダレ。」


突然隣から質問が飛んできて、あたしはようやく隣にノアが居たことを思いだす。

今の今までずっと無言だったからすっかりさっぱり存在を忘れていたよ。