恐ろしいけどみんな揃いに揃って双眼鏡持ってるからなんかシュールだ。
そのシュールな光景にちょっと笑いそうになってやめた。
今笑ったら殺されそう。
とても。
そんな猛獣の一人、未来(みく)がニッコリ笑顔であたしに詰め寄ってきた。
「……キョ・ウ・ちゃん?」
「京(みやこ)です」
「どう考えたって“キョウ”って読むじゃない!」
「人の名前にケチつけないでくだサイ。」
「じゃあキョウコちゃん」
「もはや名前変わってるしね」
「名前なんてどうでもいいのよ!」
「いやよくねぇよ」
「キョウちゃん今いくつ?」
聞いちゃいねぇ。
「…16歳ですが」
「もうすぐ高校…?」
「2年生」
「彼氏居ない歴…?」
「16年」
「現在オトコに…?」
「興味ない」
「アンタそれでも女子高生(JK)か!!」
「双眼鏡持って受験生観察してるお前に言われたくねぇよ。」


