充電終わったらキスしよう





……なんとなく、納得がいく。

未来さんがなにゆえあんなに恐ろしいのか、今なら納得がいくぞ。

この未来さんをもしのぐ恐ろしさを持つお姉さんのせいか。

お姉さんが恐ろしいから未来さんも恐ろしい子になってしまったのね。

やっぱり上にきょうだいが居ると、その影響がドカンと下の子にのし掛かってくるんだな。ウチみたいに。


あたしは出されたお茶を一口いただいて、未来さんの隣にどかっと腰掛けた弥生さんをチラ見した。

どうやら弥生さんもこちらを見ていたらしく、視線がきっちりかち合った。

弥生さんは組んだ足の上に両腕を置き、乗り出しながら口を開く。


「…キョウちゃんホンマ美人さんやなー」

「ぶふうッッ」


途端に吹き出した未来さんの後ろ頭をすかさず弥生さんが殴る。

目線がずっとこっち向いてる辺り未来さんをブッ叩くことについてはそうとうのプロらしい。

どんなプロだ。


「なあなあ、キョウちゃんて彼氏居らへんの?」

「残念ながら。」

「うわもったいなー。ホンマもったいないでキョウちゃん。その容姿なら男の一人二人タブらかすん楽勝やん」

「はあ……」

「お姉ちゃん1ヶ月前に結婚するはずだった彼氏と別れたからなんかそういうことに関してすっげぇうるさいんだよ」


コンマ単位でブッ叩かれる未来さんマジアーメン。