「……“人間じゃないから”っつって、そんな顔で笑うなバカ。このクソバカ。」
――“人間じゃないから、俺”
その一言が、何故か無性に悔しかった。
「……ノアがさ、アンドロイドだってその事実は変えらんないけど」
あたしにそんな、魔法みたいなことできないけどさ。
「……けどさ、あんたが…ノアが人間だろうが人間じゃなかろうが、“ノア”の笑った顔は、もっと違う瞬間に見たいんだよ、あたしは。」
「…………っ」
「わかったかよ、このクソバカヘタレロイド。」
サアッと、あたしの髪の毛を風が舞い上げた。
その髪の毛を、3歩分の距離を縮めたノアが掬った。
「……ホントムカつく。」
あたしの髪の毛を見つめて、ノアは言った。
「……俺、大嫌い、ミャーコのこと。」
――とんっ、と。
あたしの肩に額を載せて、ノアは言った。


