「――実験台」
無色。
なんの色も持たない声で、ノアはそう呟いた。
その三文字は、まさに今、あたしが考えていたものと同じだった。
「…みたいなモンなの。俺等は。」
「…………。」
「その中で造られた携帯電話みたいなアンドロイドが、俺ってだけ。」
「…………。」
「でも、どのアンドロイドにも共通してることがある」
「……どこが」
「どのアンドロイドも、充電式ってこと」
「充電…」
「人間みたいに、自分でエネルギーを作り出せないから」
「…………。」
「外部から与えられるエネルギーで初めて動けるの。アンドロイドは。」
彼は言う。
「……人間じゃないから、俺。」
思わず立ち止まった。
3歩分の間隔を空けて、ノアも立ち止まった。
あたしを振り返るその表情は、いつも通りのもの。
「…なんで今、そんな話したの。」
改めて告げられた事実に、どうしてかあたしは抵抗すら覚えた。
そんくらいわかってんだから、いちいち言わなくてもいい。


