「…いいの、ホントに。」
「いいも何も、あたしが決めたんだからそれが一番なんだよ。」
「……あんたってホント…」
そこで言葉を切ったノアに、あたしは「なによ」と先を促す。
けれどノアが続きを言う様子はなく、あたしは怪訝な表情のまま後ろへと顔を向けた。
が。
「居ねぇー…」
クラスメイトみんなは綺麗さっぱり姿を消していた。
たぶんあたしの答えをみんな先読みしていたんだろう。
と、ちょうどポケットの中で携帯が震えたので、取り出して開く。
委員長からメールだった。
『彼氏くんと楽しんできてね!(ハート)』
委員長まで未来さん的キャラとかウチのクラスマジ終わってる。
そんなクラスが大好きなあたしなのだが。
「…んじゃ、帰ろうかノア」
「…………。」
ノアが先立って歩き出す。
あたしはその隣に並んだ。
人の疎らな帰り道は、夕陽の色も相まって、なんだか少し切ないような。
……ちょっと今あたし詩人ぽくなかったかやべぇ恥ずかしい。
ある意味持病の厨二病が発症した瞬間だったね。
「……ミャーコ」
不意に呼ばれて、あたしは顔を上げた。


