そんなわけで、あたしが隅から隅まで勉強を教え、春人も春人でめいっぱい頑張ったから、欠点は逃れてた。
なので今日は、春人も超楽しくクラスマッチ参加!
……は、できなかった。
勉強を頑張りすぎたせいか、ヤツは38度の高熱で寝込みやがりまして。
本日クラスマッチに参加しているのは、お久しぶりのヘタレロイド・ノアです。
久しぶりに学校に行くことになったノアはちょっとめんどくさそうだった。
「今日クラスマッチだよ」と教えたら「……めんどくさ」とか更にダルそうにつぶやいていた。
どうやらアンドロイドも学校っていうのをめんどくさがるらしい。
言うまでもなく充電に限りがあるので絶対に無理はするなむしろずっと座ってろと念を押しておいた。
ノアもわかりきってることだからか、本日はそんなにムリすることもなく、バスケの試合を体育館の壁に寄り掛かって暇そうに見ている。
現在ノア、というか春人のクラスは相手クラスよりも優位だ。
「キョウちゃんキョウちゃん!」
あたしがぼけっとバスケの方を見ていると、前方からお声がかかった。
前方っていうか、バレーのコート内から。
「……んあ?」
あたしはこれまた呆けた感じで(実際ダルくて眠かった)返事をしつつ声の方へと顔を向ける。
あたしを呼んだのはクラス委員長だった。すぐに名前が出てこなかったから委員長だと説明したとか言えない。