ただでさえ疲れているというのに未来さんと話してるとなおさら疲労が蓄積されるのでやっぱりコイツと飯を食うのは間違いだったなと今更ながら後悔する。
と言っても未来さんはすでに弁当を食べ終えていて、食後のおやつをもぐもぐしているところ。
あたしはやっと弁当にありついたってところで、未来さんが食ってるチョコの匂いと共に昼飯を食す運命にある。
ごはんがチョコレートの味になりつつあるのは気のせいだと思いたい。
で、なんで弁当の時間に遅れたのかって言うと、まあそれはあたしが春人に付き合って一緒にのんびり歩いてきたからっていうのもある。
だがそれだけではない。それだけだったらなんとか未来さんが弁当食ってる途中くらいに飛び込めたはず。
では何故あたしがここまで遅れて飯食ってるのかというと、さっきまでスーさんに説教喰らっていたからである。
いやね。ホントはあたしだって腹減ってるから弁当先に食いたかったんだけどね。
目的地に着く間際の道でスーさんってば待ち構えてたんですよね。ありえませんね。なんなんですかね。
例えるならRPGのフィールド上で会いたくないモンスターにバッタリ遭遇してしまったあの空気に似てた。
すぐさまコマンドの“逃げる”を選択したかったんだけど、ある意味バックアタック的な感じだったので、あたしのコマンドが出る前に攻撃喰らった感じでってわかりにくいね。
えーっと簡単に言って、逃がしてもらえなかったっていう話ね。
みんなが美味しい美味しいお弁当を食している隅っこで、あたしだけ正座させられてスーさんに怒られる図。
なんでみんなが弁当食べてる隅っこでスーさんと向かい合ってなきゃならないのかあたしには心底理解できなかった。腹減ってたし。


