校舎の周りには、桜色の絨毯が所狭しと出来上がっていた。
それを見つめながら一歩一歩踏みしめて昇降口を目指すあたし。
の、耳に(不法)侵入してくる声が多数。
「とうとう新学期か」
「桜色の季節か」
「リア充の時代か」
「ついにキョウコがフリー協定から出ていく頃合いか」
「残念だな」
「残念ですね」
「別に休み時間になるたび1年生のクラスに行っても気にしないから」
「全然問題ないから」
「寂しいとか思ってないから」
「リア充爆発しろなんて思ってないから」
「リア充とか勝手に幸せになってればいいから」
「彼氏の友達紹介してほしいとか思ってないから」
「どうせなら黒髪イケメンがいいとか思ってないから」
「えーっと、とりあえず人の名前を完全に間違ってるところからツッコもうか。」
ものすごい勢いで睨まれました。
え、なに、ツッコミどころ間違えましたかっつーかツッコミどころ多すぎてどうしていいかわかんなかっただけなんだけどとりあえずあたしキョウコじゃねぇよ。