「…何やってんの春人クン」
「……えっ?あ、シロツメクサ摘んでます!」
何してるのかとか聞かなくてもわかったんだけど思わず聞いてしまったね。
春人が素直に答えたその通り、あたしが顔を向けた先にはシロツメクサがたくさんあって、それをしゃがみ込んで摘んでいる春人の姿が目に入って、和んでしまったという。
あたしとかもう「わあ!お花がとっても綺麗!」とか言って花を摘む習慣さえなかったというのにコイツあたしより女子力高いんじゃないのか。
いやそれもそれでどうかと思う。
あたしは四つん這いになって春人の方に近寄り、一緒の目線でシロツメクサを見下ろした。
「へえーいっぱい咲いててキレイダネ。」
「先輩、ものすごく棒読みでしたよ」
「お前ちょっと考えてみろ。あたしが“わあ~シロツメクサがたくさん!綺麗ね!”って言ってる姿想像したら吐血モンじゃねーか。」
「え、そうですか?」
「少なくともウチの未来さんは吐く……いや待てよアイツのことだからもしかしたら大爆笑しながら“キョウちゃんもう一回やって!もう一回!”とかノッリノリで言ってきそうだ絶対やめよう。」
「はあ…そうなんですか」
「うん。……ってか春人クンキミは一体何を作っているのかな。」
「あれ?先輩これ作ったことないんですか?」
「いやだからお前ちょっと考えてみろってあたしがそんなモン作ってたら吐血モンじゃ以下略。」
「そんなことないと思います!じゃあこれ作ったらあげますね!」
天使のようなニッコリ笑顔で言われたら断るに断れないこれなんてトラップ。


