充電終わったらキスしよう





まあいい、とりあえずもうちょっと逆走しよう。

と、足を休めることなく進めていたら、ようやく見つけた見慣れた姿。

体操服がちょっと大きめに思える華奢な姿は間違いなく春人だ。

リュックがくそ重いように見えるのは何故だろうか。

水分補給ぐらいちゃんとやってんでしょうねと少し眉根を寄せてから、「春人」と名前を呼んだ。

それから隣に並んで歩き、今にいたる。みたいな。


「…なんていうかもう手嶋先生の車に乗せてもらったら?」


ポカリを差し出しながら尋ねると、春人は思い切り首を横に振った。


「の、乗りませんっ!頑張って歩きます!」

「……まあ、あんたがいいならいいけどさ。ほれ、ポカリ」

「あ、ありがとうございます…」


頭を下げつつあたしの手からポカリを受け取り、キャップを開けて飲み始める春人。

それを横目に確認してから、あたしは周りの風景を見やる。

……さっきも、見たっけ、この風景。

そろそろ山とか森とか竹林とか雑木林とかそういう風景飽きてきたよね。

いやだからって街中の風景が見たいかって聞かれたらそういうわけでもないんだけどでもやっぱ1時間も似たような風景見てたら飽きてくるっていう話だよね。

どっかに妖精さんとか飛んでねーかなと視力が落ちてきた目を凝らして空を見上げていたら、横から「あの、キョウちゃん先輩」とお声がかかったので我に返った。

別に本気で妖精さん探してたとかそんなわけないからホントマジで見つけられなくて残念だなとか思ってないからホント信じてお願いです。