「……ミャーコの手、冷たい」


ぼそっと、ノアはそう言った。

どうやら人の体温は感じるようだ。


「冷たいの嫌なら離したら?」

「……やだ」


冷たいの、嫌いじゃないし。なんて、ノアは言った。


やっぱり今日は、ノアの様子がおかしい気がする。

前の充電切れのときは、こんなに素直じゃなかった。

どうしたんだろうか。

何か、あったんだろうか。


「……ねえ、ミャーコ」

「…ん?」

「……充電終わったら、」

「…うん」

「……一緒に、寝てもいい?」


――あぁ、なんだ。


寂しかったのか。


あたしは少し頬を緩めて、微かに笑って見せた。


「……しょうがないなー」


充電はまだ、終わりそうにないけれど。