充電終わったらキスしよう





車につくと、泉は後部座席のドアを開けてノアを下ろす。

あたしは考えることなく後部座席の反対側を開けて乗り込んだ。

座席に座り、倒れそうなノアを支えている泉に声をかける。


「いいよ、泉。支えなくても」


言いつつ、あたしは座った自分の太ももを叩く。

スカートではなくジーンズを履いているので、少し鈍い音がした。


「ここ、寝かせるから」

「ふぅん…?ミヤコの膝枕とか心の底から同情するよ春人クン」

「お前にはあとで膝蹴り100コンボ喰らわせてやるから安心しろ。」

「おーこわっ。これだからウチの妹は…」


薄ら笑いを浮かべながら、泉はなんの合図もなしにノアを支えていた手を離した。

おいこらキサマ。

ふらっとバランスを崩したノアは、そのままぼすっとあたしの肩に倒れかかった。

効果音間違った。“ぼすっ”じゃなくて、“がつっ”だわ。


「……い、たい……」


それなりに痛かったようで、今までまったく喋らなかったノアが久しぶりに口を開いてつぶやいた。

つぶやくだけでも体力消耗するようで、喋ったノアの声はかなり掠れていた。

ウチの兄貴に対する殺意が強まりました。