充電終わったらキスしよう





あたしは黙って先生の話を聞く。

たぶん、続く言葉は予想通り。



「…桜井くん、普通の人と少し、違う気がするのよ…」



…と、まあ、そうくるわけですよね。


そろそろムリかなーとは思っていた。

保健室の先生はたいてい人体に詳しいわけで、熱が出ているように見えるのに体温が急激に下がるノアの様子がおかしいと思うのは当然。

今だってきっと、ノアを支える手に伝わる機械のような冷たさに驚いているんだろうと思う。


手嶋先生は苦笑を浮かべながら続ける。


「…体温がね、とても低いのよ。熱があるのかな~と思ってね、おでこに手を当てたら、ぐんぐん冷えていくのよ…少し、ううん、すごく気になってね…?」

「……そうですか」

「あ、でもその、私の思い過ごしだと思うし、気にしないで欲しいのよ~!」


先生にしては珍しく慌てたように、いつもの笑顔を作って弁解する。

絶対“気になってる”よね、あれは。

気になるって言うか、きっと“心配”してるんだろう。

春人が何か病気にかかってるんじゃないかって考えているに違いない。

そんなんじゃないんだぜ先生。

病気とか通り越してアンドロイドなんだぜ先生。


……って、これはもう、もしかして言うべきなんじゃないだろうか。